小言幸兵衛

小言ばかりいつも言っている。やけに細かいことを注意する。
長屋に住んでいる店子連中はちょっとばかり迷惑そう。
本当は幸兵衛さんの言うことの方が正しいのだが、そうのべつ幕無しに言われたんじゃあ、顔を明後日の方に向けたくなる。

昔から守らなくてはいけない習慣を、知らないばっかりに守りたくても守れない。そんな人たちが住み付いている裏長屋。が落語のお決まりの場面です。
本当は人情に厚い、幸兵衛さん。
ついつい小言になってしまう。
今のご時世、本当はこんな姿の幸兵衛さんが大声で小言を言ってくれたら、どんなにか住みやすい世の中になることやら。
 お後がよろしいようで。

以前書いた「
小言幸兵衛の死」はこちら。