マルセル・モイーズ先生のレッスンでの事。
場所をフランスからアメリカに移してからの
最初のレッスンでした。
「Kuni」「スピノザを知っているか?」
と質問されました。
「存知ております!」と答え、「それなら宜しい」
「音楽家は哲学やその他、科学の分野も知らなければならない」
此の様な言葉からレッスンが開始されました。
永い間、「何故スピノザが出て来たのか?」
何故、私一人だけに質問したのか?
「スピノザ」の質問の謎が、漸く解けました。
スピノザが語る「自然」とモイーズ先生が常に言う
「自然」(Natural Way)が、共に同じ概念を持って
いたのです。
スピノザの概念をモイーズ流に纏め上げ、自身でも
実践したのが「ソノリテについて」と言う本に書かれた
「方法」です。